灸頭鍼について
2022年03月21日
鍼灸師の井田です。
今回は鍼灸治療で鍼と灸を合わせた治療を行う聞く灸頭鍼(きゅうとうしん)について説明していきます。灸頭鍼の画像を乗せているので、そちらも見るとより分かりやすいと思います。
灸頭鍼とは
灸頭鍼は鍼の上にお灸を取り付けて、それを燃やすことで、鍼とお灸の刺激を同時に与えていくものになります。
使う鍼とお灸は普段の治療で使われるものは違ってきます。
鍼→形は変わりませんが、お灸を取り付けるので、曲がりくい、弾力性が高い鍼が使われます。鍼の長さもお灸の熱を適度に皮膚に伝えるために調整された長さになっています。
お灸→灸頭鍼で使うもぐさは質が良くないものが使われます。質が良くないもぐさは普段のものより固く、熱が強いという特徴があり、
固さは鍼につけたときに取れにくく安定する、
熱の強さは普通のもぐさでは出来ない、皮膚から離れて熱を伝えることが出来るためです。
灸頭鍼を行うところは?
鍼と灸刺激を同時に行う必要がある症状や行いやすい場所を合わせて考えて腰部や腹部、大腿後面やふくらはぎなどが上げられます。
腰部 腰の症状に対して、冷えを伴う腰の痛み、張り、重だるさなどで使われます。
腹部 消化器系の症状で、胃や腸の調子が良くない時に触診で冷えがあった場合は灸頭鍼の
治療を行います。温めることにより、胃や腸の活動を高めます。
大腿後面、ふくらはぎ→足のケガや疲れなど。
患部に鍼刺激を行いながら、熱刺激を与え
血流を良くすることで症状の回復を早めます。
次回は灸頭身で使うツボ、灸頭身を行う時の症状について紹介していきます。