治療院以外の場所で鍼灸治療が使われている現場について。
鍼灸師の井田です。今回は治療院以外で鍼灸治療が使われている現場についてお話します。
脳血管障害のリハビリテーション
脳血管障害後に失われた機能を取り戻すためのリハビリテーションに置いて、鍼灸の活用が
近年行われています。
効果がある部位を挙げますと、
手、顔、瞼、眼球付近、唇になります。
これらの部位を刺激することによって、
リハビリの効果を高めて、失われた機能を取り戻す働きが促進されると言われています。
現場では、作業療法士、理学療法士などと連携をとりながら利用者の症状や状態に合わせて鍼灸治療を活用していきます。
使われるツボは
手 合谷(合谷)大陵(だいりょう)
顔 巨髎(こりょう)魚腰(ぎょよう)
瞼 清明(せいめい)童子髎(どうしりょう)
眼球付近 四白(しはく)球後(きゅうご)
唇 地倉(ちそう)
が挙げられます。
年々鍼灸併用によるリハビリテーションの機能回復の事例は増えていて、テレビ等でも取り上げられており、注目度は高まってきています。
呼吸器疾患の治療
こちらは慢性閉塞性肺疾患(COPD)における、動作時の息切れが鍼灸治療を行なったことにより改善されたというものになります。
これは鍼灸治療が痛みに対してアプローチされることに視点を向けて、息切れも痛みと同様の認識をするのではという仮説を立てて
実際に鍼灸治療を行い、証明したものになります。
COPDの患者に対して灸治療を行なった方と行わない方で歩行時の息切れの強さを調べたところ、鍼灸治療を受けた患者の息切れのほうが軽度だったという結果が出ました。
こちらがCOPDの治療でよく使われるツボです。
背中 肺兪(はいゆ)脾兪(ひゆ)腎兪(じんゆ)
手 太淵(たいえん) 合谷(合谷)
足 足三里(あしさんり) 太渓(たいけい)
今回は以上になります。このブログを読んで、皆さんに鍼灸治療が自分たちの思っている以上に広く使われいること感じて頂けると嬉しいです。